東京都交通局の車両
都営6000形
都営6000形…鉄コレの冷房改造車を点灯化改造!

貫通顔、三枚窓、ステンレスボディ、コルゲート、簡易冷房改造…Tc10354の好きな要素がたくさん詰まった電車…それが都営6000形です。
三田線から引退してそろそろ四半世紀が経とうとしていますが、未だに秩父鉄道、熊本電鉄で活躍する姿を見ることができます。
今回ご紹介するのは、現在譲渡先で活躍する姿とそう変わらない、三田線現役末期の姿の製品です。
新発売の鉄コレ名市交3000形を買いに行く途中で立ち寄った中古模型店で、なぜか格安なのを見かけてしまい、さんざん悩んだ結果、誘惑に負けて購入しました。何となく似た雰囲気の2車種が一日で一気に増えてしまったというオチです(笑)

「鉄コレの地下鉄車両は積極的に点灯化していこう」というわが鉄道の方針に基づき、この都営6000形もイズムワークスのライトユニットで点灯化を行っています。
特に、大きなライトのおかげで独特な表情をしている当形式とライトユニットの相性は抜群です。
ライトが点灯したことにより初めて6000形としての顔が完成した、と言っても過言ではないのではないでしょうか?透き通るようなライトの輝きに惚れ惚れしてしまいます。
照度も非常に高いので、ちゃんと線路を照らしながら走ります(笑)

さて、ライトユニットだけでずいぶんと文字数が多くなってしまいましたが、そもそもこの車両は鉄コレの造形自体が秀逸な製品です。
この角度から眺めると、地下鉄車両として必要な装備を詰め込んだ感じが、伝わってきますでしょうか。
アンチクライマーの立体感も素晴らしいです。
都営6000形のお顔の最大の特徴は、なんといっても顔の周囲の角が取れていることだと思いますが、この工夫のおかげで幾分柔和な顔に見えてくるのですから、当時のデザイナー様には脱帽です。
それにしても、見れば見るほど東武線になじみそうな顔ですね。屋根のラインデリア部がそのまま行先表示機に繋がっていく感じがおしゃれです。

側面ドアインレタは現在のところ未貼付です。半円形の古いタイプのドアステッカーを張り付けたいのですが、ちょうどいい製品が見つかりません…
アンテナは付属の1号線関連でよく見るタイプです。屋根はタミヤ明灰白色、アンテナ類等付属品はクレオス灰色9号で塗装しています。
台車は立派なシュリーレンタイプです。すこし墨入れをして奥行きを出したいかな、と考えています。

冷房装置周辺。
ラインデリアの車両はその屋根構造の複雑さから冷房化を敬遠されるイメージがありますが、都営6000系は簡易分散装置を採用することで、無事冷房化を達成しています。
このやっつけ感と涼しくなさそうな感じが、性癖グサリ、なのです(笑)
写真だと写りが悪いですが、細部に墨入れがしてあります。

貫通路はMユニット同士は幅広、Mユニット間は幅狭になっています。京成3500形等でも見られるやり方ですね。

パンタグラフは我が家では一番出番の多い、GMのPT43Hを使用。
パンタ台がラインデリア上にあるので、心なしかパンタグラフが大きく見えるのが特徴です。

都営6000系を出すとよく並べたくなるのが営団5000系です。
折妻同士、セミSUS同士、60年代同士、東京の青い地下鉄同士、と微妙に共通点があるのです。
そもそも6号三田線は当初5号東西線の枝線として計画されていた経緯があり、路線自体に不思議な縁があったりします。
それにしても、点灯化様々状態です(笑)

横も…まあ似ています(笑)
ただ、興味深いと思ったのは側面窓。営団5000系は国鉄103系をベースに設計されているので、側面窓のサイズが横長で国鉄風ですが、一方の都営6000系は側面窓のサイズが縦長で、どことなく東武っぽいのです。
ここまで東武を意識したのに東武乗り入れがかなわなかった6000形、ちょっとかわいそうに思えてきました(汗)

両車ともコルゲート表現が非常に美しいです。
ステンレス車体の上に帯板を貼るのは日本車輛のお家芸だったのでしょうか。
冒頭にちらっと出てきた名市交3000形や京成3500形、都営10-000形等、この時代の日本車輛製のステンレス車によく使われています。ここに挙げた車種は側面の雰囲気もそっくりですね。
完全に余談ですが、日本車輛が基本デザインを担当したと言われる営団6000系も帯板でしたね。
一方で、屋根のラインデリアの雰囲気は東武2000系や阪急諸形式に通ずるものがあり、ナニワ(アルナ)工機の設計だったりするのでしょうか。ここまで東武を意識した車両ですし…

貫通面も兄弟のように似ています(笑)
でも、戸袋の向きが違うのと営団5000系の屋根が深いのが目に留まります。

ローアングルで6000形だけでもう1枚!
独特な顔つきが特徴な都営6000形。コルゲートの地下鉄車両がお好きな方にとっては、欠かせないアイテムではないでしょうか。
(2023.6.24)
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