国鉄24系24型あけぼの基本・増結その3




さすがに色々な機種を着手するマイクロエース、カプラー周りの専用部品は作れなか ったのか、
自分でデッキ下のスカート上の出っ張りの幅を詰め、 加工する事としました。
加工の中心は、復心装置をカプラー押さえ用の黒いプラ枠に移動、接着し、表現する事。
そのためには、
  1.スカート上の出っ張りをカプラー周り・復心装置部分のディテールを残しつつ、幅を狭くする。
  2.幅を狭くしたことで取り除き残した復心装置のディテールの形を整え、
   実機に近い位置に再接着し、表現する。
  3.そしてスカートの塗装。


練りあがった構想。。。。  この製品はカプラーを前からと下からの部品で押さえています。  
本文中では勝手ながら、前からの部品をカプラー押さえ枠、
下からの部品をカプラーホルダーと言い表します。
それと実機では自動開放機能の付くカプラー両サイドのスプリングの入ったアブソーバーを
復心装置と称してますが・・・間違っていたら容赦ください。

加工は、少ない資料の中、実機写真との比較で進めました。  
模型にディテールを加えるには、寸法を割り出すのではなく、
実機の写真と同じ角度で見比べてその通りの位置に作り上げる・・・のが我が鉄道の決り事。
それにしてもこの機種の1位側デッキ付近・・・実機の写真を見つけても、  
どれも暗くゴチャゴチャしていて訳分からん!  
従って雰囲気重視で事を進めました。。。

・1位側連結器周り
冒頭の構想のように実行しました。  
カプラー周りの出っ張りは・・・自動開放装置の為か、デッキを設けた為かわかりませんが、
とにかく製品の出っ張り部分は幅広。  
この出っ張り部分の幅を、黒いカプラー押さえ枠の幅と同寸に縮小カットしました。  
カットすると、スカートの出っ張りはデッキに隠れる部分しか残りません 。  
更にスカート表面には余分な開口部ができるので、塞ぐ必要があり、  
合わせて出っ張りの側面も作らねばなりませんが。。。
使う素材は、カプラーを保持する関係から0.3mmの薄いプラ板を中心に使用しています。  

まずはスカート表面を仕上げました。  
開いた穴の両側に、幅1.5mmの帯状のプラ板を貼り付け、
スカート表面に出来た開口部の横寸を、黒いカプラー押さえ枠の車体側にはまる部分と同寸としました。
(押さえ枠パーツの爪は寸法外)  
貼り付け後、スカートの表面を平らに仕上げています。  
デッキ下の出っ張りのサイドには幅2mmの帯状のプラ板を使用し、新たに側面を作りました。  
その底辺には切り落とした部品の左右の復心装置を結ぶフレームを用い、  
製品の質感を損なうことの無いように配慮したつもりです。  

いずれにしても・・・この新しくスリムになった出っ張り囲いの中にカプラーの根元を収めなくてはならず、
必要最小限の素材で空間を作りました。  
ここまできたら、製品のカプラー押さえ枠を突っ込んでみたくなるのが人情。  
カプラー押さえ枠の車体奥にはまる部分にある爪を薄く削り、  
スカートの出っ張りの中の爪があたる部分を薄く削ると  
見事にカプラー押さえ枠がはまってくれました! 
あとはカプラーをはめて、カプラーの押さえ枠をどのように保持するかですが・・・・


左上:出っ張り部分を黒いカプラー押さえの表面と同寸にカット(上側青線)
   カプラー押さえ中側と同寸(下側青線)になるよう、約1.5mm幅のプラ板で蓋(赤枠)をし表面を仕上げた。
左下:2mm幅のプラ板で出っ張りの側面を作った。(赤枠。小窓は横から見た所)
右上:各部パーツの移動。復心装置を結んでいた下辺は出っ張りの下辺にそのまま使用。
   復心装置と胴受け(赤丸)は形を整えカプラー押さえに装着し・・・
右下:カプラーホルダーは出っ張りの幅を縮めた事によりそのままでは装着不可。(赤丸部の切断)
   カプラー裏にL型アングルを作り黄色い丸の部分を使って再装着。

・カプラーの取り付け 
今回の加工で、一番頭を悩ませたところです。  
使用したカプラーはKATOカプラー。
通常の交換なら、KATOカプラーの上下をポリエチレン用の瞬間接着剤やゴム系接着剤にて接着。  
KATOカプラーの根元の上面と両サイドをカットし、
その中心に0.8mmの穴を垂直に開ければ、交換が可能のようです。  
しかし今回は1位側デッキ下の出っ張り部分の幅を狭くした為、  
スカートを貫通したカプラー押さえ枠を排障器表現のあるカプラーホルダーが止めている、
という構造が成り立たなくなってしまいました。
仕方が無いので・・・カプラーホルダーのスプリングを止める両端に突き出た箇所を使用し、固定するよう、
スカート裏に現物合わせで「レール」を作りました。  
作ったレールの下からカプラーホルダーの両端に突き出た箇所を挿入し、
レールの先端で簡単に作った爪でカプラーホルダーを保持しています。  
強度的に心配は残りますが・・・ ・

・復心装置の表現
 
問題の復心装置は、彫りの薄い胴受けまで表現された製品の部分を使用し ました。  
厚みを平らに整え、カプラー押さえ枠の黒いパーツに貼り付けるという考えです。
但しそのままではあまりにも表現が乏しいため、  
胴受け表現部から上の復心バネ部分をデザインナイフと自家製やすりで丸く仕上げ、
メリハリを付けたつもりです。  
丸く仕上げる際、始めは手に摘んで削りましたが、対象が小さく・・・指先では固定できないので、
1.2mmのしっかりとしたプラ板片に薄く瞬間接着剤を延ばし、部品を垂直に接着、固定して仕上げました。



苦心して作ったパーツを治具のプラ片から取り外し、治具との接着面を修正。
装着する側の黒いカプラー押さえ枠の表面を、薄く平らに削りました。  
続いて出来上がった復心バネ部分パーツの胴受け部分を、黒いパーツの表面に接着します。  
接着部分は小面積で、かつ接着剤の効かない材質です。  
なんとか接着力を高めなければなりません。  
そこで接着部分に穴を開け、少しでも複心装置との接着面積を多くしたつもりです。  

使う接着剤もポリエチレン用瞬間接着剤と念の入れようですが、  
走行中に外れ、紛失してしまう恐怖は拭い去れません。。。  
加えてこの部分を何かの拍子に押さえ付けてしまい、  
苦心して丸くした胴受けに直立する復心バネ部分が折れる心配も・・・・

そこで!!

今回切り出した復心バネ部分から胴受け、
そして自作できなかった胴受けの下 の保持金具?までの部分を、
どこかのパーツメーカーがロストワックスで作ってくれないかしら。 。。。  
そうすれば、EF65のF型だって表現することが出来るんだけどな〜・・・・


(さらに続く・・・)